投資IQアップ講座 第7回:暗号資産と通貨の未来

「ビットコインが上がった」「ステーブルコインが注目されている」――暗号資産に関するニュースは日々流れています。
しかし、その本質を理解しないまま投資を行うと、予想外のリスクに直面することになります。
今回は、暗号資産の仕組みと通貨の未来における位置づけを理論的に見ていきましょう。

目次

ビットコインの仕組み

  • 発行上限:2100万枚
     法定通貨と違い、中央銀行が自由に発行できない
  • PoW(Proof of Work)
     計算作業(マイニング)によって新規発行と取引承認が行われる
  • 価値保存機能
     「デジタル・ゴールド」と呼ばれ、インフレヘッジとして注目される

PoWとPoSの違い

  • PoW(Proof of Work)
     → 膨大な電力消費が問題視される
  • PoS(Proof of Stake)
     → 通貨保有量やステーキングによって取引承認を行う仕組み
     → エネルギー効率が高く、Ethereumなどが採用

ステーブルコインと中央銀行デジタル通貨(CBDC)

  • ステーブルコイン
     ドルや円などの法定通貨と連動させる暗号資産
     (例:USDT、USDC、JPYCなど)
  • CBDC(中央銀行デジタル通貨)
     各国の中央銀行が発行するデジタル通貨
     → 既存の金融システムと暗号資産の中間的存在

暗号資産と通貨の未来

  • 補完関係
     暗号資産は法定通貨を置き換えるのではなく、資産分散の一部として機能
  • 金融システムの多層化
     現金・デジタルマネー・暗号資産・CBDCが併存する世界
  • 投資家のスタンス
     暗号資産は「高リスク・高リターン資産」
     資産の一部として慎重に組み入れるのが現実的

まとめ

  • ビットコインは発行上限があり、デジタル資産としての希少性を持つ
  • PoWとPoSは暗号資産の根幹となる仕組みであり、投資判断にも関わる
  • ステーブルコインやCBDCは通貨の未来を変える可能性を秘めている
  • 投資家は「暗号資産=ポートフォリオの一部」として捉えるのが賢明

理解度チェック(全3問)

Q1. ビットコインの発行上限は何枚でしょうか?

①無制限
②2100万枚
③1億枚

解答を見る

正解:②
ビットコインの発行上限は2100万枚で、これが希少性を支えています。

Q2. PoWとPoSの違いとして正しいのは?

①PoWは計算作業、PoSは通貨保有量で承認する
②PoWは省エネ、PoSは電力大量消費
③両方とも仕組みは同じ

解答を見る

正解:①
PoWは計算作業、PoSは保有量やステーキングによる承認方式です。

Q3. ステーブルコインの特徴は?

①法定通貨と価値が連動している
②発行枚数に上限がある
③必ず金(ゴールド)に裏付けられている

解答を見る

正解:①
ステーブルコインはドルや円など法定通貨と連動して価値を安定させています。

次回予告

次回のテーマは 「第8回 ポートフォリオ理論とリスク管理」 です。
分散投資の理論的な背景を学びながら、リスクとリターンの関係を理解していきましょう。

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この記事を書いた人

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