暗号資産市場には、ビットコインやイーサリアムのように革新的な技術を背景にしたプロジェクトだけでなく、「ミームコイン」 と呼ばれるユニークなジャンルも存在します。
その名の通り「ミーム(インターネット上で広まるネタやジョーク)」を由来とし、しばしばジョークから始まったコインが巨額の時価総額を生み出すこともあります。
本記事では、ミームコインの誕生から代表例、特徴、投資対象としてのリスクと可能性を解説します。
目次
ミームコインの誕生
ドージコイン(DOGE)の登場(2013年)
- ミームコインの代表格は ドージコイン(Dogecoin)。
- 2013年、柴犬の人気インターネットミーム「Doge」をモチーフに誕生。
- 当初はジョーク的に作られた通貨でしたが、コミュニティの支持により長く存続。
- イーロン・マスク氏の発言で価格が急騰するなど、投資市場でも注目されました。
ネット文化との親和性
- ネットミームやSNSの拡散力が価値を押し上げる。
- 技術革新よりも「話題性」「コミュニティの熱量」が価格変動を左右する点が特徴です。
代表的なミームコイン
シバイヌ(SHIB)
- 2020年に登場。
- 「ドージコインキラー」を名乗り、急速に拡大。
- コミュニティの活発さを背景に、主要取引所にも次々と上場。
ペペコイン(PEPE)
- ミームキャラクター「ペペ・ザ・フロッグ」がモチーフ。
- 2023年に話題化し、短期間で大きな値上がりを記録。
トランプコイン(DJT)
- 2016年当時に、アメリカ元大統領ドナルド・トランプ氏をテーマにしたミームコイン。
- 公式に関与しているわけではなく、ファンや支持者がネタ的に作成。
- 選挙シーズンや政治的発言に連動して価格が変動することが多い。
- 政治とミーム文化が融合したユニークな事例といえます。
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その他
・Floki Inu(FLOKI)
・Baby Doge Coin(BabyDoge)
→ ネタ性やキャラクター性を前面に出すことで、コミュニティの盛り上がりを演出。
ミームコインの特徴
1. コミュニティ主導
技術や実用性よりも、SNSでの拡散力や熱狂的な支持が価値を左右します。
2. 価格変動の激しさ
著名人の発言やニュースで短期間に数倍・数十倍に跳ね上がることもあれば、急落することも。
3. 実用性より話題性
多くのミームコインには具体的なユースケースがなく、投機性が強い傾向にあります。
投資対象としてのリスクと可能性
リスク
- 価格の急騰急落:ミームコインは市場の人気に大きく左右される。
- プロジェクトの不透明さ:一部は短命で消滅するものも多い。
- 詐欺リスク:ネタ性を装った「ラグプル(資金持ち逃げ)」も存在。
可能性
- コミュニティや話題性次第で、一夜にして巨額の利益をもたらす事例もある。
- NFTやメタバースと組み合わさることで、新しいユースケースが生まれる可能性も。
ミームコインとWeb3文化
- ミームコインは「遊び心」や「文化的な盛り上がり」を象徴。
- 真剣な金融システムの進化とは異なるが、Web3における ユーザー主導の価値形成 を体現しています。
- 今後も新たなミームコインが登場し、SNSとともに暗号資産市場を賑わせるでしょう。
まとめ
- ミームコインはネットミームを由来とする暗号資産で、代表例はドージコインやシバイヌ。
- 技術よりもコミュニティと話題性が価値を左右する。
- 投資対象としてはリスクが高いが、文化的にはWeb3時代を象徴する存在。
- 「遊び心から始まった通貨」が世界市場を動かす点は、暗号資産の多様性を物語っています。